2024年09月30日(月)
書棚を整理していると、『未来は言葉でつくられる~突破する1行の戦略』(細田高広 著)が目についたので再読している。もう10年程前に出版された本であるが、当時何度も読み直した形跡が残っている。
そこに、「未来を発明する“ビジョナリーワード”」という言葉があるので、少し紹介したい。
ビジョナリー(visionary)とは、「先見の明がある人」とか「洞察力のある人と解している。また、英語の「VISION」には、「視覚」や「風景」の他に「想像力」といった意味が含まれているとある。
しかし、本書では、ビジネスでいうビジョンとは「見えるもの」ではなく、「見たいもの」。「未来予測」ではなく、「未来意思」。「未来を予測するのではなく、つくりだす人」(アラン・ケイ)こそが、ビジョナリーだと述べている。
そして、「時代」を発明した言葉として、30項目を掲げてあるがそのいくつかを紹介したい。
① 「10年以内に、人類を月に送り込む」(ジョン・F・ケネディ)
② 「貧困は、博物館へ」(ムハマド・ユヌス、グラミン銀行創設者)
③ 「女のからだを自由にする」(ココ・シャネル)
④ 全てのデスクと、家庭にコンピューターを(ビル・ゲイツ)
⑤ 自由闊達にして愉快なる理想工場(井深大)
⑥ 地上でいちばん幸せな場所(ウォルト・ディズニー)
⑦ 無印良品(西友の良品計画)
⑧ 1000曲をポケットに(「iPod」アップル)
⑨ すべての書籍を60秒以内に手に入れるようにする(「キンドル」アマゾン)
⑩ 僕たちはエンジニアじゃなくてアーティストなのだ(スティーブ・ジョブズ)
確かに、こうした言葉をよく吟味すると、単なる「未来予測」ではなく、未来を変えたいという「未来意思」を強く感じることができる。
“ビジョナリーワード”をつくるには、次の4つのステップが必要だという。
① 現状を疑う
② 未来を探る
③ 言葉をつくる
④ 計画を立てる
「会計人は社会のインフラ!」「倒産は、博物館へ」・・・。小生が大事にしている“ビジョナリーワード”である。『将軍の日』で、ぜひ“考える一日”を!
”考える言葉”シリーズ(24‐35)