人間像

 
2018年05月07日(月)

 卓越した人物と出逢う度に、自らを省みる機会を頂くことが多い。自分なりに修めてきたはずの“人間像”にゆらぎが生じる瞬間でもある。

 「七十にして心の欲する所に従いて矩(のり)を踰(こ)えず」と、孔子は自らの人生を述懐し、自在の境地を語っている。いつの間にか、その年齢に到達しつつある自分の心境はというと、いささか心許ない感じだ。

 

 GWの間は、人間学に関する書物を中心に再読しながら、ゆったりした時間を過ごせた。お陰で、自省と共に、新たなエネルギーを蓄えることができたような気がする。

 『老子の人間学』(守屋洋 著)という本の中で、老子が思い描く理想の“人間像”について説明してある箇所があったので紹介したい。

 

 一、氷の張った河を渡るように、慎重そのもの(一か八か危険な賭けはしない)

 一、四方の敵に備えるように、用心深い(隙がない)

 一、客として招かれたように、端然としている(顔つき、態度、姿勢の問題)

 一、氷が解けていくように、こだわりがない(わだかまりがない)

 一、手を加えぬ原木のように、飾り気がない(一本芯が通っていて飾り気がない)

 一、濁った水のように、包容力がある(清濁併せ呑む)

 一、大自然の谷のように、広々としている(心の広さ)

 

 「道」を体得した人物は、底知れぬ味わいがあり、その深さを測り知ることができず、説明のしようがないのであるが、あえて形容すると、こうなるのだという。

 

 学生の頃に出逢った『老子』の思想・・・。

倫理道徳的な、孔子の『論語』とは違って、どこか厭世的で分かりづらかったが、何度か読み直していくうちに、「強かで、しなやか、そして逞しい、乱世を生き抜く知恵のようなもの」があり、自分の価値観(=思考の枠組み)が崩れていくのを感じた瞬間であった。

 

 『老子』と言えば、「無為自然」「和光同塵」「上善如水」「大器晩成」「無用の用」など、もうすでに有名な言葉が見事に概念化されて随所に出てくる。つい時間を忘れて、はまってしまう書物である。

 

 その中でも、ずっと座右の銘にしてきたのが「無為自然」という言葉だ。ただ無為に時間を過ごすという意味ではない。「何もしないことを為す」という積極的な意思をもった生き方である。人為が過ぎると自然を害する・・・。一歩退いて考えてみる。

 

 「負けるが勝ち」「損して得をとれ」「柔よく剛を制す」などの格言も、『老子』の思想から学んだ強かで、しなやかな知恵なのではないだろうか。

 

 改めて、理想の“人間像”を考える時間をもてたGWの期間であった。

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