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考える言葉シリーズ

 

財務諸表

 
2020年09月07日(月)

 「まさか・・・」の時代である。
 「VUCA(ブーカ)」という言葉をよく目にするようになったが、「Volatility(変動性)」「Uncertainty(不確実性)」、「Complexity(複雑性)」、「Ambiguity(曖昧性)」という4つの単語の頭文字からとった略語であり、「先が全く読めない不安定、不透明な環境」を言い表しているという。
 そのような状況下において、経営者が先ず為すべきことは「自社の実態を明確に把握すること」であろう。
 そこで、企業の経営状況を、客観的に数値で把握するために必要なのが“財務諸表”である。“財務諸表”のうち、特に重要なのが「損益計算書(PL)」「貸借対照表(BS)」「キャッシュフロー計算書(CF)」で、これらを「財務三表」という。
 私たち職業会計人は、「決算書は情報の宝庫である」と呼んでいるが、数年分の“財務諸表”をお預かりして、財務分析させてもらうと、そこの会社の経営状況を概ね捉えることができる。なぜなら、プロとして、その勘どころたるや、承知しているからだ。
 企業の実態を把握するためには、“財務諸表”のどんな点から優先的にチェックして分析していくべきか、その心得がはっきりしているからだ。
 小生は、次の3つの優先順位を意識している。
① 安全性
 まずは「貸借対照表」から「安全性」をチェックする。つまり、「当面は倒産する心配がないかどうか」である。「流動比率=流動資産÷流動負債」や「自己資本比率=純資産÷総資産」などを用いて、確認する。
② 収益性
 それから「損益計算書」から「収益性」をチェックする。「十分な利益を稼ぎ出しているか」である。「売上高営業利益率」「自己資本利益率(ROE)」「総資産利益率(ROA)」などを用いて、確認する。
③ 将来性
そして、「キャッシュフロー計算書」を見て、「将来性」をチェックする。「将来性」を探るポイントは二つある。一つは「十分な営業キャッシュフローを稼いでいるか」、もう一つは「未来への投資を十分にしているか」を確認することだ。
 以上、3つの視点から経営状況を把握し、財務的なバランスのとれた経営を心掛けたいと思う。また、定量分析だけに偏らず、定性分析のチェックも怠らないように留意したいと思う。
”考える言葉”シリーズ(20‐33)
考える言葉分科会

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