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考える言葉

 

ブランディング戦略

 
2019年11月18日(月)

 先週末(15~16日)、IG後継者育成塾(第6期⑧)を終えたばかりである。
 今回のテーマは、「ブランディング戦略」である。講師は、地域・中小企業の“ブランディング戦略”の仕掛け人として有名な安藤竜二氏(サムライ日本プロジェクト主宰、DDR代表取締役)。
 
 8年ほど前、某新春セミナーで彼の講演を聴いて以来のお付き合いである。“ブランディング戦略”について、「ブランドとは、消費者との約束の証である」「値段で売ったら、自分がデフレの元凶になる」等、彼の想いを伝える言葉に惹かれ、長崎での講演を依頼したのがきっかけである。「IG後継者育成塾」にも、第3期から講師をお願いしており、今回は4度目の登壇となった。
 
 21世紀はパラダイムシフトの時代である。それに伴い、中小企業の多くが様々な経営課題を抱えている。人材難、激変によるリスクの増大、グローバル化など・・・。企業間の格差が生じ、二極分化していく時代でもある。そのような状況下において、差別化戦略としても自社のブランド力を高めることは重要な課題だといえよう。
 
 さて、ブランド(brand)とは何だろう・・・?
 
 「独自性?伝統?信頼?究極の宗教?」様々なイメージが浮かんでくる。
 また、どうすればブランド力を高めることができるのであろうか?
 
 孫子の兵法書のなかに、「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」という言葉がある。
これは、究極のブランド力を高める手法を示唆してくれていると考える。
 「彼(顧客)の弱み(困り事)を十分に理解し、自らの強みを活かして支えることができたら、絶対的な信頼(100%の受注)を得ることができる」と解釈すると、面白い。
 自らの強みを認識し、磨き続ける。そして、その強みで顧客に寄り添い続けることができたら信頼が高まる・・・。要は、この考え方をやり続けることができたら、それが究極のブランドとなると確信する。
 それから、“ブランディング戦略において重要なことは、ブランド力の強化が利益創出にどんな影響を与えているのか、をチェックすることであろう。
 
「利益=売上高×利益率-固定費」
① 売上高(単価×数量)の増加にどう結びついているか?
② 利益率向上(原価の削減)にどう結びついているか?
③ 固定費の削減にどう結びついているか?
 
 ブランド力の強化が、利益創出につながり、その利益を顧客満足のために再投資をする。
 
さらに信頼が高まる・・・。まさに、ブランディング戦略の良循環である。
 
”考える言葉”シリーズ(19‐42)