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考える言葉

 

グループ討議

 
2019年12月02日(月)

「人類は有史以来、集団的創造歴史をつくってきた生き物である・・・」 確か、大前研一さんの書物で出逢った言葉だったと思う。
 
 今回のIG全体会議(10月29~30日)は、趣向を変えて、『変化の時代をリードする』というテーマに関して十項目ほどの質問を準備して、丸一日“グループ討議”をおこない、まとめてもらった。
 その質問の内容は、各人に事前に配布し、考えておくように指示をしていたのだが、一人で考えるには、かなり骨の折れる内容であったと思う。
 
 自分なりの解答をもって臨めたかどうか疑問だったが、“グループ討議”はけっこう盛り上がっていた。お互いの 討議終了後に、どんな状況だったかを、何人かの者に質問したら概ね次のような返事が戻ってきた。
  
 「実は、一人で考えていた時は、内容が難しくて頭の整理が出来ないままだったのに、他の人のいろんな考えを聞くうちに、頭の整理が出来てきて、自分なりの考えをまとめることができました。本当に不思議ですね・・・」 思惑通りの反応が返ってきて、一人でほくそ笑む。
 
 “グループ討議”をおこなう意義がここにある。一人で考えているとき、いろんなことが思う浮かぶが、堂々巡りをして、「これだ!」という結論にまで至らないことが多い。しかし、“グループ討議”だと不思議とお互いに刺激し合いながら、一つの結論へと導かれることが多い。
 “グループ討議”のときのマナーとしては、次のようなことが考えられる。
 
他のメンバーの発言は最後までちゃんと聞く
共感的に話を聞き、不明な点ついては率直に質問をする
自分の意見は結論から簡潔に述べる
討議の意図を正確に理解し、的外れな長話を慎む
リーダーは時間までに一定の結論が出るように進行する
 
 IGグループでは、“グループ討議”は5~6名で一グループを編成し、それぞれのグループごとに討議をおこない、グループとしてまとめた内容を各リーダーが発表し、全体討議をおこなうようにしている。
 
 各リーダーの発表を聞いていると、そのグループの討議が充実した内容であったかどうかは、概ね察しがつくものだ。
 
 IG(Intelligent Group)とは、「衆知を集め、世のため人のために貢献すること」をモットーとして概念化した言葉である。もっと“グループ討議”の質を高めていきたい。
 
”考える言葉”シリーズ(19‐44)