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考える言葉

 

フィードバック分析

 
2022年03月28日(月)

 
 私たちは生きていく中で、様々な経験をする。
 その経験を次の機会に生かすために必要な方法として、“フィードバック分析”がよく知られている。
 その“フィードバック分析”について、ピーター・F・ドラッカーはその著作『プロフェッショナルの条件』の中で、次のように述べている。
 「強みを知る方法は一つしかない。“フィードバック分析”である。何かをすると決めたならば、何を期待するかをただちに書きとめておく。9か月後、1年後に、その期待と実際の結果を照合する。私自身、これを50年続けている。そのたびに驚かされている。これを行うならば誰もが同じように驚かされる」と・・・。
 IG会計グループでは、未来会計(=MAS監査)の実践を通して、自社の目標管理の徹底を行っている。そのプロセスである「仮説~実践~検証」において“フィードバック分析”の大切さは、身に染みてよく分かる。
 “フィードバック分析”の効用としては、次のようなことがいえよう。
 ① 「強み」への集中
 ② 「強み」の培養
 ③ 知的傲慢の矯正
 ④ 成果の阻害要因を知る
 ⑤ 人への対し方を知る
 ⑥ できないことに気づく
 ⑦ できないことを捨てる
 目標と実績の差異(ギャップ)の分析、つまり“フィードバック分析”によって、人や組織にとって何が強みであって何が不得手なのかを把握できる。そしてそこから、これから伸ばしていくものや補っていくものを把握し、改善・改革につなげていく。
 これを継続的に行うことによって、成長し続けると同時に、成果をより大きなものとすることができるようになる。
 “フィードバック分析”とは、究極のセルフマネジメントとにほかならない。着眼すべきは、自らの「強み」である。まさに、「汝自身を知れ」である。
 IG会計グループでは、すべての企業経営者に未来会計の重要性を説き、経営計画の作成を勧めている。だが、その成果に対しては格差が生じている。その原因はどこにあるのだろうか?
 いろいろ考えられるが、その一番の原因は“フィードバック分析”の良否にあると思う。
 
                   ”考える言葉”シリーズ(22‐12)