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考える言葉

 

実 践

 
2004年06月07日(月)

 「(学んだことを)実践するのか?」と問うと、「やる!」という全員の返事があったそうだ。今、“NN構想の会”が主催している「新ビジネスモデル研究会(NBM)」(第2期第2回)の各グループ発表でのワン・シーンである。
 研究会の主催者として一番気になるのは、やはり、参加者の“成果”である。ここで言う“成果”とは、ビジネスモデルの研究をしているわけであるから、それによって顧客の創造ができるかどうか、即ち顧客の満足を得られるかどうかである。
 そのための第一歩は、確かに、学んだことを実践することから始めるしかない。“成果”を全員で共有したい。そのためにも、実践意思の確認は欠かせない。
 では、実践するためには何が必要なのか、どうしたらよいのだろうか。学んだことを実践するために大切なことが3つある。
 一つには、学んだことを活かす機会を真剣に探らなければならない。つまり、そのニーズはあるのか。“顧客リスト”をつくってみる。
 二つには、顧客の満足を得るだけの“スキルアップ”ができたかどうか。“自らの強み”とすることができるかどうか。
 三つには、学んだことを自らの使命となし得るかどうか。つまり、ほんとうに信念をもってやれるかどうか。
 以上のようなことを考えると、ビジネスモデル研究会で取り扱うテーマは、ビジネス機会への適応性、スキルの高さ(モデルの具体性、実践ツール)、そして使命感、あるいはモチベーションが高い内容であることが、必要となる。
 学べば、学ぶほど、回を重ねる毎に参加者のセルフモチベーションが高まるような研究会でないと、成果は期待できないであろう。
 どんなに“良き意図”があっても、成果がでなければ何の意味もなさない。(P・F・ドラッカー)
 ビジネスモデルの仮説は、つねに顧客の立場からスタートする。顧客が今、何で困っているのか。この見極めこそが、先ずは大切である。それは、自らの強みを活かせるところであるか。そして、それはほんとうに自分がやりたいことなのか。
 NN構想の「リスク計算をベースにおいた“循環型のビジネスモデル”」の研究は、その辺のバランスが大変良いのである。だから、いつも参加をしていて面白いのだろうと思う。
 人間は、内容のいい仮説に出逢うと、実践したくなるものである。だから、衆知を集めていいモデルを創っていきたいと考える。