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考える言葉

 

自分らしさ

 
2022年03月07日(月)

 自分の人生、誰もが“自分らしく”生きたいと願っているのではないだろうか?
 そう問われると恐らく、誰もが「そうですね、“自分らしく”生きたいですね・・・」と答えるに違いない。
 それにも関わらず、“自分らしさ”を損なった行為をしてしまう・・・。その原因は、虚栄心であったり、自己防衛本能であったりで、自己欺瞞的な態度に陥ってしまうからであろう。つまり、“自分らしさ”を損なってしまう大きな要因は自己欺瞞だといえよう。
 自己欺瞞とは、自分の本心に嘘をついて、無理に自分を正当化する行為である。
欺瞞とは「あざむく」=嘘をつく・反するという意味であるが、それを自己に行うと、自己欺瞞になる。まさに、自滅行為そのものである。
 自己欺瞞に陥った人の心理的な特徴として次のような点が指摘されている。
 ① 自覚がない
 ② 弱い自分を認めたくない
 ③ 自分を認めてもらいたい(承認欲求)
 ④ 他人より自分が優位でないと気が済まない
 ⑤ 強迫観念が強い
 ⑥ 思い込みが激しい
 自己欺瞞に陥る人には上記のような特徴が見られるのであるが、一番の特徴は「自覚がない」ことであろう。つまり、無自覚のまま、自己欺瞞に陥っていることが多い。
 “自分らしさ”というが、どんな人でも、他人から見た自分と、自分自身の評価には大きな隔たりがあるということを知っていく必要があると思う。
 自分が他人に対してどんな印象を与えているかを常に自省する必要があるが、同時に他人からどう思われているかを知ることも大事だ。だが、自分にとって耳障りが悪いことには素直になれないものだ。
 そこで大切なことが、「有意義な人生を送りたければ、人生の師を持て!」という言葉である。どんなに耳障りが悪いことでも、真に尊敬するその人のいうことであれば素直に、謙虚になれるような人・・・。
 技術や経験などの能力的な側面ではなく、自分の人生の尺度そのもの、価値観のレベルを高めてくれる師匠である。
 小生が考える“自分らしさ”とは、自他非分離の統合の価値観をベースに、自分の強みを十分に活かせる生き方ができたときの自分であると考えたい。今年のテーマである「ハイブリット思考」とは、そんな“自分らしさ”の組合せから生まれると思う。
                   ”考える言葉”シリーズ(22‐09)