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考える言葉シリーズ

 

二項共存

 
2018年12月10日(月)

私たち現代人は、どちらかというと“二項対立”の考え方をする傾向がある。つまり、「AかBか」と分けて、互いに相容れないものとして分離してしまう。

 それは、近代から現在に至る科学のめざましい発展をもたらしたパラダイム(=思考の枠組み)が要素還元主義(reductionism)という機械論的世界観(分離の思考)であり、時代の価値観に大きな影響を及ぼしてきたからだという。
 「真・善・美」という概念は、「偽・悪・醜」というものと対立的なものとして捉え、「真・善・美」の追求こそ、人間としての正しい生き方だと考える。つまり、「善」でなければ「悪」であると・・・。
 それに対し、“二項共存”とは有機体的システム思考(統合の思考)で、対立する概念を統合する考え方である。
 
 「善から生まれる善は偽善。悪から生まれる善こそが真善である」(経営人間学講座)
という言葉がある。自分は善人であると同時に悪人でもあることを知っておくことが大切である・・・。それでこそ、善悪の統合が可能となる。
 
 21世紀は、パラダイムシフトの時代だという。つまり、時代の価値観(=思考の枠組み)が崩れ、シフト(転じる)する。これまで当然だと思われていたことが、根本から劇的に変わる時代である。
 そんな中、多様性(ダイバーシティ)の時代という言葉が盛んに使われている。それぞれの「違い」を尊重し、認め合い、受け入れることによって、新たな価値が生じてくる時代であるといえよう。
 
 2000年から活動をはじめた「NN構想の会」は、会計業界に存在している様々な研究団体(ネットワーク)が持つそれぞれの価値を尊重し合いながら、さらに大きなネットワーク活動をしていける関係性のステージ(環境)を創ろうという発想から生まれたものである。これもそれぞれの「違い」を認め、対立するのではなく、共存の在り方を思考することによってできる、高次元の関係性(ネットワーク)である。
 
 先週行われた「新ビジネスモデル研究会(NBM第18期②)」も、同業者が全国から集い、お互いのノウハウをオープンにして、より高いレベルのサービスを提供できる会計人になろうという志によって支えられ、18年も活動を続けている・・・。
 
 多様性という時代の環境を生かし、成長し続ける人や組織には、“二項共存”という考え方がしっかりと身についている。
 「違い」をしっかりと認識したうえで、その違いを生かし合い、統合する“二項共存”という考え方、価値観を養いたいと思う。
 

”考える言葉”シリーズ(30‐43)

 

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