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考える言葉

 

成果

 
2020年06月08日(月)

コロナ抑制対策といえども、仕事に従事・専念することができず、かなり経済的な支障が出ているという。
 
 観光関連や飲食店においては、売上が半減あるいはゼロに等しいという。ミクロ的な状況においての打撃はもちろんのこと、国内外を問わず市場のシュリンクが激しく、マクロ経済の立て直しは、人類の大きな共有すべき今後の課題となるだろう・・・。
 
 そこで、経済の基盤をなす勤労(働くこと)、仕事の本質である“成果”について考えてみたい。
 さて、ドラッカーの出番である。
 
 ドラッカーの説くマネジメントとは、“成果”をあげるために思考し、行動することを体系化したものだと考えてよいだろう。
 私たちの仕事は、“成果”をあげるための手段である。つまり、仕事とは“成果”をあげるための行動であり、自分の仕事の“成果”を意識するところからマネジメントが始まるのである。
 
 ドラッカーは、“成果”の源泉を大きく三つ示唆している。
外部(環境)・・・外の世界に目を向ける。社会へ価値を提供し、貢献することにおいてしか“成果”は生まれない。
機会(変化)・・・資源を問題ではなく、機会に投じるようにする。マーケティングとイノベーションのバランスが必要となる。
リーダーシップ(強み)・・・強みを知って、生かす。自らの価値観を明確にし、顧客からの信頼を高めるようにする。
 
 要するに大切なことは、自らの目標管理を行うときに、「自分の仕事の“成果”を意識すること」を徹底しているかどうか、である。
 
 ドラッカーの示唆してくれた三つの「“成果”の源泉」及び以前にも話したと思うが成果をあげるための「行動習慣」(時間管理の徹底、貢献に焦点、強みを生かす、集中するなど)等々について、常にチェックを怠らないことであろう・・・。
 
 つい最近であるが、ある人からこんな話があった。「コロナのおかげで、ここ数ヶ月まったく違う時間の使い方を経験させてもらった。しかし、本来やるべき仕事の“成果”はどこに消えたのだろうか、またその影響はどうなるのだろうか・・・」と。
 
 消えた時間の“成果”をいまさら考えてもしょうがないが、起こった現実が未来に及ぼす影響は見逃すわけにはいかないだろう。
 しっかりと穴埋めをして、仕事の“成果”をマネジメントしたいと考える。
 
”考える言葉”シリーズ(20‐21)