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考える言葉

 

デザイン思考

 
2021年01月18日(月)

 “デザイン思考”(Design Thinking)とは、イノベーションを生み出す手法として注目を浴びている考え方である。
 もう何年か前に、目にした言葉であるが、頭の中でデッドストック化してた・・・。今年度のIG・基本方針(2021年度)として掲げた『チームワークで異次元の戦いをしよう!~戦う自分をつくる成長戦略』について考えていたとき、ふと蘇った言葉である。
 つまり、「衆知(チームワーク)を集めて、新たな価値(異次元)を創造していこう」としたとき、“デザイン思考”という考え方・手法は「役に立つ!」と直感したからだ。
 さて、“デザイン思考”には、次の3つのプロセスが必要不可欠となる。
  • まずは、「着想」である。
 それは、「価値あるモノ・サービスの開発につながる手掛かりを見つけるプロセス」である。そのために必要なのは、観察。つまり、人間の普段の行動を観察することによって、潜在的ニーズを探り当てることである。人間の行動はそのまま「その人間のしたいこと(本質的欲求)」の現れだという。
  • 次に、「発案」である。
 それは、「アイデアを創造、構築、検証するプロセス」である。つまり、潜在的ニーズから実際のモノ・サービスを作り上げていくプロセスをいう。そのためには、「良いアイデアを」を必要とする。そして、「ブレーン・ストーミング」は多様で多数のアイデアを生み出す最良の手段であると考えられる。
  • 最後に、「実現」である。
 それは、「アイデアをプロジェクトルームから市場へと導くプロセス」である。つまり、モノ・サービスを市場へ導入して成功させるためのプロセスをいう。そして、「実現」するに当たって必要なことは、周囲からの「理解」と「共感」であり、さらに「支援者(ファン)」が現れることが有効である。
 “デザイン思考”を有名にしたのは、世界的デザインファーム『IDEO(アイディオ)』である。アップルの最初のマウスをデザインしたことでも有名であるが、“デザイン思考”を次のように捉えている。
 「“デザイン思考”とは、人間の欲求に寄り添い、解決する、誰にでも身に付けることができるアプローチである」
 デザインとは、人の心を察する力である。小生が“デザイン思考”に共感した理由がここにある。IGグループで提唱している「未来会計」で、「顧客の心を察する力」を日常性のなかで磨き続けたいと思う。
                                               ”考える言葉”シリーズ(21‐03