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考える言葉

 

動機が大事

 
1998年05月18日(月)

 なぜ、この仕事をやりたいのか。仕事は他にも山ほどあるのに、なんでこの仕事を選んだのか。
 事を為す時、なぜを問うこと、つまり、動機が大事である。            
 特に、今までやったことがないようなチャレンジ性の大きい仕事を手掛けようとする時には、動機は無視できない。
 勿論、儲かると思ったとか、生活のためだという考えもあろう。しかし、あとの考えが出てこないとしたら余り感心できない。
 これだけだと仕事に取組む姿勢としては物足りないし、周りの人たちの支援も得られないだろう。
第一、本人のヤル気も長くは続かないだろうと思う。ちょっとリスクが生じたり、嫌な事があったりするとやめたくなるだろう。
 これからの時代は、“個”が強く求められ、“創造化”がさらに進んでいくだろう。
 “個”が強くなる時代だからこそ、他の人々から共感・共鳴されるような仕事の目的が大事となる。
 “創造化”が進む時代だからこそ、リスクを恐れぬチャレンジ精神が問われることとなる。
 他の人々を共感・共鳴させ、自らのチャレンジ精神を奮い立たせるような“動機”とは何なのか、しっかりと考えてみる必要がある。
 京セラの創業者・稲盛和夫氏が第二電電を設立した時に自らに問うた言葉、
 
  「動機善なりや、私心なかりしか」
 
 今や、余りにも有名であるが、やはり私利私欲が動機では周りの人々に感動を与えることもできないだろうし、度胸も生まれないだろう。
 今の激動を明治維新に匹敵するという人が多い。日本の将来に夢を託し、幕末から維新にかけて駆け抜けた志士達のように、
 
  「世のため、人のために」と思う動機があってもよいと強く思う。