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考える言葉

 

経営

 
2021年08月30日(月)

 『改めて問う、経営とは何か?』・・・。
 去る27日(金)に、Webで開催された『Ja‐BIG定例会(第17回)』の終講の挨拶時に話したテーマである。
 普段、周知のごとく使っている言葉が結構ある。だが改めて問われると、説明に戸惑うこと、しばしばである。“経営”という言葉もその一つではないだろうか。
 「経営とは何か?」と問われたら、どう答えるか。少し、言語概念化しておきたい。
 常套手段であるが、まずは、P・F・ドラッカーの所見を引用しよう。
 「マネジメントとは成果をあげるために行動していくこと」だ、そして「成果とは外部に対して良い影響をもたらすこと」だと述べている。さらに、成果をあげるために必要な次の「5つの行動習慣」を示唆してくれている。
 ① 時間管理、② 貢献に焦点をあてる、③ 強みを生かす、④ 集中する、⑤ 意思決定をする。
 さて、定例会で話した内容は、『経営を見る眼』(伊丹敬之著)の中で、展開されている経営論である。
 これは、リーダーという立場から“経営”を捉えた視点だといえよう。氏は、“経営”について次のように定義づけている。
 「経営とは、他人を通して事をなすこと」(Doing things through others)と定義し、「経営の本質は、協働である」と述べている。そして、「人を動かす」役割を担うリーダーにとって、「働く人たちの心を掌握、人心統一が、企業組織のリーダーの最大の仕事だ」としている。
 故に、リーダーの要諦、つまり“経営”の要諦とは、次の三つのことをきちんと行うことである、している。
 ①部下たちに仕事全体の方向を指し示す。
 ②部下たちが仕事をしたくなる、やりやすくなる環境を整備する。
 ③その後は、彼ら自身が自分で仕事をやるプロセスを刺激する。応援する。
 これらはまさに、ドラッガーがいう「目標管理」の本質であり、私たち職業会計人が推奨する「未来会計(MAS監査)」の本質だと言えよう。
 『経営を見る眼』は、「改めて問う、経営とは何か?」を実行するとき、大変参考になる良書の一冊であると思う。
 今、この本の要約文を、パワーポイントでまとめているところです。もうすぐ完結しますが、申し出があれば、送付したいと思います。
 
                   ”考える言葉”シリーズ(21‐34