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考える言葉

 

業績低迷の真の理由?

 
1999年02月08日(月)

 東京で開催された「新春経営者大会セミナ-」の中で、自民党の梶山静六氏が次のように話していた。
 「もはや、不況の後に好況になるといった景気の循環論は有り得ません。何故ならば、日本のGDPは500兆円といわれています。これに対し、国が公共事業費としてつかえる予算は30~40兆円であり、GDPの7~8%に過ぎない。もう国に景気をコントロ-ルする力はない訳です。政治家の責任逃れで言う訳ではありませんが、個々の企業の活力に期待するしかないのです。・・・」
 以上のことから、私たちは次の三点について十分な認識を持つ必要があろう。
 (1)日本の経済は成長期を終え、壮年期を迎えたこと(右肩上がりの経済の終焉)
 (2)横並び意識・依存から脱却し、はやく自立自助の経営を確立すること
 (3)「不況は普況である」という認識にたって、経営決断を行うこと
 確かに金融システム不安、消費低迷、競争の激化、デフレ普況等・・・、業績が伸びない理由に事欠かないが、利益を出さないと存続していけないのが企業である。
 業績低迷が続くと、余裕がなくなり、今をどう乗り切るかという目先の問題解決に追われてしまう。しかし、敢えて言わせてもらえば、こういう時にこそ2~3年先を見た戦略的経営に時間をとるべきです。
 「業績は体質の結果である」という言葉があるように、業績低迷の真の原因は必ず自分の中にあるのです。
 売上・利益の増減は『商品と市場(お客)との組み合わせ』よって決定づけられるのである。
 自社商品の強み(品質・価格・納期・サ-ビス・ソフト)はどこにあるのか、どこにも負けない強みとは何か真剣に考えているだろうか。
 お客に対して、お客の立場から見て付加価値の高い商品やサ-ビスを提供し続けているのだろうか。お客のニ-ズの変化に気が付かず、ライバルに取って変られていないか。
 『原因は必ず自分の中にある!』と考え、自分を根本から変えていかないと未来への展望は開けないだろう。
 これからの時代は『先見経営が決め手』となります。未来への具体的イメ-ジが描けてなくて、信念が生まれるはずがありません。
 
  『今の主力商品で三年後に戦えますか?』