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考える言葉

 

いま私たちが為すべきこと

 
1999年02月15日(月)

 「どんな事業分野(業界)が儲かっているのか?」こんな質問をよく耳にする。業績低迷がかくも続くと、先行き不安、気になるのも当然である。
 情報通信、健康関連、バイオテクノロジ-等、いろいろな分野で驚くほど業績を伸ばしているという話は聞くが、だからといって、その分野に進出して戦い勝つ条件を持ちえてるとは思えない。
 はっきり言えるには、今の事業であろうと新事業の分野であろうと、売上と利益は『商品と市場(顧客)の組み合わせ』において決定付けられると言う真理に他ならない。
 となれば、業績低迷は『商品と顧客の組み合わせ』の仕組作りにおける優劣の差にあるという認識にたって、自社のおかれている環境(現実)を直視し、その原因を徹底的に究明する事こそ、いま私たちが為すべき経営の急務といえよう。
 その時、最も大切な視点を一つあげるとすれば、“お客側の立場にたって”考えるという事になろう。今の事業分野においてでも、お客のニ-ズをとらえきれずにいたり、ある時には無視したりしてる事がないだろうか。                    
 今まで、お客の声に対して幾度となく言ってきた「ありません。できません。」に同業他社との差別化のヒントはないだろうか。
 “お客の困っていること”にもっと敏感であれば、ビジネスチャンスの拡がりも違ってくるのではなかろうか。
  これから当分の間は、売り手より買い手が強い買手市場が続く時代である。お客にとって付加価値(満足)の高い商品を提供できる企業だけが生き延びていく時代となる。
 しかも、環境の変化と競争が一段と激しくなっていく中で、諸事対応のスピ-ド化は経営の意思決定には欠く事のできない要件となる。
 以上のような事を考えるに、私たちは次の三点について常に自問自答を重ねながら自己革新の手を緩めてはならないと思う。
 
 (1)お客のニ-ズ(困り事)に常に敏感に反応し、適応姿勢を持ち得ているか
 
 (2)自社の商品に市場競争力はあるのか(どんな強みで戦っているのか)
 
    ①品質 ②価格 ③納期 ④サ-ビス ⑤ソフト
 
 (3)スピ-ド経営を意識してるか(業務の流れ、投下資本の回収等)