考える言葉シリーズ
1997年07月28日(月)
『人を愛して親しまれずんば、その仁に反れ。人を治めて治まらずんば、その智に反れ。人に礼して答えられずんば、その敬に反れ。行ないて得ざるものあらば、みな反りてこれを己に求む』(孟子)
(1)人を愛して親しまれずんば、その仁に反れ
自分の働く職場を大切したいという気持ちがあれば、同じ職場で共に働く者として、お互いに愛情をもって接し合うのは当然である。しかし、お互いの気持ちが通じ合わず、腹を立てたり、イライラしたり、嘆いたりすることがいかに多いことか。
孟子は、そんな時は、「その仁に反れ」と教えている。仁とは、思いやりである。
つまり、相手の気持ちを考えないで、こちらの言い分ばかりを一方的に押しつけようとしてなかったかどうか、反省してみよということである。
(2)人を治めて治まらずんば、その智に反れ
人を治めても、相手が従ってくれなかったとしたら、十分に手だてを尽くしたかどうか反省してみよ。
つまり、自分の智恵が足りず、やるべきことをやってないのでないか、十分に反省すべきである。
自分の為すべき事を、誠心誠意やり続け、いい汗をかけば、必ず智恵が生まれる。
(3)人に礼して答えられずんば、その敬に反れ
礼を尽くしても、相手がそれに応じてくれなくて頭にくることがある。
そんなときは、「その敬に反れ」という。
つまり、形ばかりで、こちらに相手を敬う気持ちがあったかどうか反省せよ、ということである。
『すべてにおいて、自分の行為が報われないとすれば、その原因はすべて自分にある』