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考える言葉

 

勝ち残るために!

 
1999年06月14日(月)

 今、まさに淘汰の時代である。勝ち残る企業とそうではない企業がはっきりしてきたような気がする。変化によって生じる大競争は二極分化を引き起こし、優勝劣敗の原理を働かせる。業界ごとの横並び意識、相互依存的な“ぬるま湯”状態を許そうとしない力が働き出した。

 それは消費者・生活者の声でもある。その意味において大切なのは、企業の論理(立場)を優先するのではなく、顧客の論理(立場)を最優先する経営姿勢であろう。そのためにはしっかりとした“企業スタンス”を確立させる必要がある。

1)独自の経営観を持っていること
 自社の存在の価値と意味を自分の言葉で語ることができるかどうか。「何のために」この仕事をしているのか。あなたは、何業ですか?」という問いに、業種の説明ではなく、「経営姿勢」つまり、顧客や地域との関わりにおいて何を提供することが“自社の役割”なのかを自分の言葉で表現できるかどうかである。

2)高付加価値の領域を持っていること
 付加価値の高い製品・商品あるいはサービスの領域を常に追求し、開発していること。ここでいう付加価値とは“顧客満足”のことであり、顧客にとって付加価値の高いものをいかに提供できるかどうかである。どこにも負けない強みを持つこと。この追求を怠ってはならない。顧客から「あなたのところでないと」と選ばれるような状態を作ることが大切である。

3)人材育成に熱心であること
 これからはヒューマンウエアの時代である。会社の理念・目的に共感、共鳴できるような価値観教育を徹底し、価値観の高い人間をいかに育てるかが大切である。現場情報(顧客ニーズ、困りごと)を的確に把握し、それに適切に対応できるようでなければ、時代のスピードにはついていけないのである。企業内起業家、戦略を描けるような人材を育成することである。

 以上の3点は、今日のような厳しい環境下において、元気に伸びている企業の共通した特性である。是非参考にして頂きたいと思う。