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考える言葉

 

ネット革命

 
2000年04月24日(月)

 インターネットの普及率が急激に増えているという。

 日本のインターネット人口は1000万人を突破し、ここ数年のうちに世帯普及率が10%を超えたというから凄い。

 インターネットはすでに特定のパソコン・マニアだけのものでなく、一般の企業あるいは家庭へと広がり、「大衆化の時代」を迎えつつあるといえよう。
 「インターネットを使いこなさないと情報収集に遅れを取る」という知人の言葉に刺激を受けて、私がパソコンと悪戦苦闘したのはちょうど1年前。今やどこに行くにも、片時も手放さないという身の変わり様に我ながら驚いている。

  さらに驚いたことは、どうにかパソコンを使いこなせるようになってホッとしている矢先、コンピュータの先駆者IBMはその年次報告書において「パソコン時代の終焉」を宣言、パソコン時代の兆児として一躍世界に名を馳せたビル・ゲイツがマイクロソフトのCEO(最高経営責任者)を退任したという。

 インターネットに乗り遅れまいと必死になってパソコンを覚えるレベルのアナログ人間の私(実は未だアナログとデジタルの違いを明確に説明できないのだが…)が、到底分かりっこない領域の話ではあるが、あと5年もしないうちにインターネット環境は質・量ともに大きく様変わりするのだろうと考えられる。

 インターネット利用端末が携帯電話やテレビなどの家電と多様化し、より簡単で便利になる。インターネット接続のサービス・プロバイダと契約すると、パソコンはタダで配られる時代になるという。
最近、「ネット革命」という言葉をよく聞いたり、見たりするが、インターネットの広がりの速度を考えると、とても無視できない話である。

 すでに今でも、社会や産業構造を変えつつある。その変化のスピードは私たちの想像を遥かに超えるものだと考えておく必要がある。
自ら使ってみて感じることは、「ネット革命」の本質は“情報の伝達”の方法が大きく変わるということだと思う。

利用者が単に受信するだけでなく、ストレートに“発信”することが可能になる。これは“情報伝達”のフラット化を意味する。一般大衆が、受身ではなく能動的に動く時代になろう。

  この変化をビジネスにどう活用するのか、経営者は真剣に考えなければならないと思う。アナログをデジタルに翻訳できる人を身近におくか、自分で取組むかである。いずれにしても無視するわけにはいかないであろう。