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考える言葉

 

NN構想

 
2000年09月25日(月)

6年ほど前、旅先のステーションビルで、何気なく手にした本の一節。

「税理士は、今の税体系という金魚鉢の中で生きている金魚みたいなものだから、その人達の話を聞いても何ら根本的な解決にはならない。ついでに言うと、税理士ほど後ろ向きな仕事はない」(「歴史の鉄則」渡部昇一著)

 私にとって大変衝撃的な一冊の本との出逢いであったと振り返ることができる。
その後も、様々な研究団体に入って、業務や業種など部分に特化したスキルを学ぶが、所詮“金魚鉢の金魚”。努力すれども、得たいの知れない焦燥の日々、時間だけは流れて行く。
 中小企業の社長とは、ハンディのない統合格闘技を1人で戦っているようなもの。私たちは、そんな社長をどうすれば支援できるのか。

 そんな私に“考えるヒント”を与えてくれたのが、「経営人間学講座」(竹内日祥上人主催)であった。
この講座の根底を支える“統合の原理”は、正しい経営を実践するために必要な、あらゆる関係性を正しく構築するための“思考のモデル”であり、ネットワーク化時代の根底を支える価値観のあり方を示唆している。

 ネットワーク(各団体)をさらにネットワーク化することによって「新しい時代のパラダイムに合った“日本の礎”を構築しよう」というNN構想は、私たち会計業界の有志ある団体代表が集い、語らい、そしてこのような思索の中で生まれたものである。
私たち会計人が大局観を養い、より社会貢献度の高い仕事をして行くために必要なスキルを公開し合えるステージを創ろう。そして、より大きな人的ネットを広げて行くことによって、21世紀の日本の礎となればという想いがある。

 構想から約1年、紆余曲折はあったが、全国各地から300余名の会計人と協賛企業の参加を得て、いよいよ第1回NN構想の会が27、28日の二日間をかけて、東京のリーガロイヤル早稲田で始まる。

 生まれたばかりの未熟な会であるが、お互いの利害得失を超え、やりがいある仕事が出来るように、私たち1人ひとりが主体的・自主的に関わり、“出逢いと感動と成長”を演出できるステージに育てて行きたいと願って止まない。

 月末近くの多忙な時期、シドニー・オリンピック開催の時期にも関わらず、呼びかけに共感・共鳴して頂き、快くご参加を頂いた方々に心よりお礼の意を表します。
ついでですが、ジャイアンツファンの方々リーグ優勝おめでとうございます!そして、九州にいてダイエー・ホークスを応援しない隠れ巨人の方々にも…。