本文へ移動

考える言葉

 

自らの強みを知る

 
2000年12月18日(月)

 もう10年になるが、この時期に毎年行っている“次年度の行動計画書”を作成する全体合宿(2泊3日)を今年も終え、心地よい疲れを感じつつホッと一息している。

今までやってきた事業部を単位としたやり方を捨てて、一人ひとりが自らの役割と責任を強く認識できるようにするため、個人を単位としたやり方を初めて試みてみた。分社化に備え、自らをマネジメントできる人材になってもらう布石でもある。

 分社化の狙いは、“為すべきこと”を絞り込み、その一点に自らの強みを集中させ、より大きな成果を上げることにある。
そのために、今回の合宿は「自らの強みを知り、そこから得られる成果は何か」というテーマに終始した。先ず一人ひとりが自らの強みを5項目発表し、ディスカッションすることによって自分が知り得ていない強みを気付かせてもらう。そして、その強みを自らの役割の中で、どのような成果として活かせるのかを考えるのである。

 強みは大きく次の2つの要素から考えられる。

 (1) 自己に内在している強み(価値観と能力)

 (2) 自己の環境から得られる強み(組織、取引先、顧客、人脈、地域性など)

 そして、“自らの強み”を確信に変える方法は一つしかない。それは、目標管理を徹底して実行することである。
「自分の強みを活かし何かをすると決めたら、具体的目標を掲げ、実践する。そして、達成できたかどうかを検証する」
この予実の徹底管理(差異分析と原因の究明)を行い、フィードバックしながらやり続けることによって、「自らの強みと弱み」が浮彫りにされる。

 自らの成長を約束してくれる唯一の手段、それが目標管理の徹底である。
さらに自らの強みによって成果を上げるためには、自らの環境をいかに味方にすることができるかどうかである。
「自らの強みを知る者のみが、人の強みを生かすことができる」という言葉を、私たちは強く心に刻んでおく必要がある。

 今の私たちには「選択の自由」がある。しかし、何かを成し遂げるためには自らの強みを発揮できる環境を選ぶことである。同時に、選ばれる立場にあることも忘れてはならない。
そのためには、私たちは“自らの強み”を徹底して知る必要がある。