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考える言葉

 

未来に軸足

 
2001年06月25日(月)

 「政府の経済財政諮問会議(議長・小泉純一郎首相)は21日、経済・財政運営の基本方針を正式決定した。今後2~3年間を日本経済の集中調整期間と位置付けて、不良債権の直接償却など最終処理を確実に実行すると公約した。同時に公共事業、社会保障、地方財政などあらゆる分野で構造改革を推進し、民需主導による日本経済の再生を目指す」(日経1面の記事)
 いわゆる“骨太”の構造改革の基本メニューが明らかにされたことになる。詳細については興味がある方は、新聞等を読んで頂きたい。
 要するに、「“未来の成長”のために犠牲を払っても“足かせとなる過去”を切り捨てなければならない」というメッセージである。
 過去の延長線上で未来を考えても対処療法に過ぎない。変化の時代には、全く通用しないことは、この10年で実証済みである。
 やっと、「未来に軸足(あるべき姿・理想・目的)を置いて、現状課題の根本療法に踏み切る決意をした」というところである。
(1)現状認識を正しく行い、(2)進路の方向性を見定め、(3)目的実現のために具
体的目標と達成期限の設定を行い、実行に移す。
まさに、私たち「あんしん経営をサポートする会」(会計人の研究団体)の“先見経営・先行管理”の仕組みづくりの手法と同じである。
国もやっと、未来志向のマネジメントを取り入れて動き始めたということだろう。
私たちは、「経営計画を策定する」ということは、「自らの手で未来を創ることであり、そして、運命を共にする人と未来を共有することである」と考えている。
今回の政府基本方針は、国民意識のバックボーンとして、“横並びと依存心”を払拭し、“競争と自立心”を確立することを期待している。
そのためには、公平な情報開示と主体性が発揮できるステージを準備することができるかどうかにかかっているといえよう。
さらに、これから実行プランがドンドンできて、構造改革のシナリオがより具体化されていくのだろうが、できるだけ早く、役者(国民)の手許に脚本が届くようにして欲しいと思う。でないと、稽古不足のまま幕が開くようなことになりかねない。
いずれにしても、変化の時代には、過去に翻弄される今(現在)ではなく、未来から導かれる今(現在)を生きる必要がある。
そのためには、経営者の方々には、MP式「経営計画」を一度試して見ることをお勧めする。