2000年09月18日(月)
今世紀最後の五輪がいよいよシドニーで始まった。
開会式では、朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げ、南北朝鮮の選手らが合同で入場行進をし、世界の注目を集めた。
日本勢は、大会二日目で金2つ、銀1つと3個のメダルを獲得し、絶好のスタートを切ったといえる。日の丸が掲揚され、君が代がオリンピック場内に流れる…・・。感無量な選手の顔を観ているだけで、胸がジーンと熱くなる。日本人として、想いを共感・共鳴し合えている瞬間なのだろうと思う。
やっぱり注目度ナンバー1は、“柔ちゃん”こと田村亮子(柔道女子48キロ級)の8年越しの金メダルであろう。
決勝で鮮やかな内またを決めた瞬間の笑顔そして涙の表情も感動的であったが、プレス・インタビューの“柔ちゃん”の含蓄ある言葉を紹介したい。
「4年前を振り返ってみると、あの時私は“銀”の器だったのでしょう」
「今の自分は人と同じことはしたくない。自分でレールを敷いて生きたい。あえて何もない所にレールを敷く人生っていうのが、希望があると感じるのです。その緊張感が楽しい」
「土壇場になったとき、意思を明確に持っていないと自分を見失ってしまう。それが過去2度の五輪の若さだったと思います」
恐らく2度目の挫折後、葛藤と不安な日々を幾度となく過ごし、いろいろなことを考え、自問自答を重ねたに違いない。
「頂点(金メダル)を極めるには、今の自分に何が不足しているのか?」「自分は何故、頂点を極めようとしているのか?」「頂点を極めた者の使命とは何か?」
技と勢いだけで、金メダルを獲得しようとしていた自分の過去に気が付いたのであろう。
2度の挫折は、人間としての大きな成長の機会を彼女に与えてくれたと思う。今回の柔ちゃんは、金メダルを獲る目的やその後の自分の使命を悟って、オリンピックに臨んだに違いない。
“道”の本質、つまり「心・技・体」の統合を極めることができていたと思う。その意味において、彼女は既に“金”の器として、シドニーの会場に立っていたのである。
今まではメダルは単に結果に過ぎなかったが、今回の“金メダル“は彼女にとって“目的”通りの結果であったといえよう。
開会式では、朝鮮半島を描いた「統一旗」を掲げ、南北朝鮮の選手らが合同で入場行進をし、世界の注目を集めた。
日本勢は、大会二日目で金2つ、銀1つと3個のメダルを獲得し、絶好のスタートを切ったといえる。日の丸が掲揚され、君が代がオリンピック場内に流れる…・・。感無量な選手の顔を観ているだけで、胸がジーンと熱くなる。日本人として、想いを共感・共鳴し合えている瞬間なのだろうと思う。
やっぱり注目度ナンバー1は、“柔ちゃん”こと田村亮子(柔道女子48キロ級)の8年越しの金メダルであろう。
決勝で鮮やかな内またを決めた瞬間の笑顔そして涙の表情も感動的であったが、プレス・インタビューの“柔ちゃん”の含蓄ある言葉を紹介したい。
「4年前を振り返ってみると、あの時私は“銀”の器だったのでしょう」
「今の自分は人と同じことはしたくない。自分でレールを敷いて生きたい。あえて何もない所にレールを敷く人生っていうのが、希望があると感じるのです。その緊張感が楽しい」
「土壇場になったとき、意思を明確に持っていないと自分を見失ってしまう。それが過去2度の五輪の若さだったと思います」
恐らく2度目の挫折後、葛藤と不安な日々を幾度となく過ごし、いろいろなことを考え、自問自答を重ねたに違いない。
「頂点(金メダル)を極めるには、今の自分に何が不足しているのか?」「自分は何故、頂点を極めようとしているのか?」「頂点を極めた者の使命とは何か?」
技と勢いだけで、金メダルを獲得しようとしていた自分の過去に気が付いたのであろう。
2度の挫折は、人間としての大きな成長の機会を彼女に与えてくれたと思う。今回の柔ちゃんは、金メダルを獲る目的やその後の自分の使命を悟って、オリンピックに臨んだに違いない。
“道”の本質、つまり「心・技・体」の統合を極めることができていたと思う。その意味において、彼女は既に“金”の器として、シドニーの会場に立っていたのである。
今まではメダルは単に結果に過ぎなかったが、今回の“金メダル“は彼女にとって“目的”通りの結果であったといえよう。