本文へ移動

考える言葉

 

セルフマネジメント

 
2022年10月23日(日)

 “セルフマネジメント(self‐management)”とは、「自己管理」を意味し、目的や目標を達成するために自分自身の感情や行動を管理することを意味する。
 IG会計グループでは、創業の当初から主体性を発揮できる人材を育成することを目的として、ピーター・F・ドラッカーが提唱した「目標管理制度(Management By Objectives)」を導入し、ずっと、やり続けている。
 今では、「IG式目標管理システム」として体系化され、IGのメンバーは誰もが共通の認識をもって取り組んでいるものと自負している。
 コロナ感染症の影響で、在宅勤務などテレワークの普及などもあってか、“セルフマネジメント”という言葉をよく見聞きするようになった。
 そこで、“セルフマネジメント”を制度化する目的とか、メリット・デメリットについて再考してみたい。
 その制度化の目的は、一言でいうと、生産的な人材の育成にある。組織において主体性を発揮できる人間は、組織における自らの存在意義を認識しており、それをベースに他との良好な関係性を構築できるようになり、相互に刺激し合い、より生産的な環境が培われていくのである。
 “セルフマネジメント”制度化のメリットはいくつも思い浮かべることができる。
 ① 自分の強みを知り、自律的で、生産的な仕事ができるようになる。
 ② セルフコントロールが上手な人材が育ち、職場の人間関係性が良くなる。
 ③ 自らキャリア形成ができるようになり、自己成長の方向性が明確になる。
 ④ 誘惑に負けない、しっかりした信念をもてるようになる。
 ⑤ ストレスをはね返すレジリエンス(復元力、回復力)が高まる
 ⑥ コミュニケーションに責任を負えるようになり、相互理解を深めることができる。
 ⑦ メンバーを信頼し、仕事を任せられるようになり、時間の余裕がもてる。
 ⑧ 自己の仕事のスタイルを知り、そのスタイルを磨いていくことができる。
 ⑨ 自己の適所を知り、所を得ることができる。
 ⑩ 第二の人生を描けるようになる。
 一方、デメリットは何だろう?
あまり、思いつかないのだが、指示待ち族の環境に慣らされて、何事にも受動的な性格に染まってしまった人にとっては、“セルフマネジメント”が苦手だという人もいるだろう。最初は寄り添ってあげて、馴染めるように指導するしかないだろう。いずれにしても、“セルフマネジメント”はこれからの重要な経営課題であるといえよう。

                   ”考える言葉”シリーズ(22‐41)