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考える言葉

 

読書

 
2023年03月20日(月)

 多忙な日々を送っている現代人が、どうやって勉強の時間を作り出せばいいのか。
そして、ようやく作り出した貴重な時間を、どのように使っていけばいいのか。
 最近読んだ、『時間がない人が学び続けるための知的インプット術』(三輪裕範 著)という本は、その点について、次の3つのポイントから解説してある良書である。
 ① 時間のつくり方
 ② 読むべき本の選び方 
 ③ 新聞・雑誌の読み方
 今回は、②の「読むべき本の選び方」、つまり“読書”の効用について考えてみたい。
 著者は、「“読書”は勉強の王道」であるとし、その“読書”の目的は次の3点にあると述べている。
 ① 教養を深め人格を陶冶するため
 ② 新しい知識や情報を手に入れるため
 ③ 趣味や娯楽のため
 人から聞かれると、「趣味は、“読書”と旅行です」とオーム返しのように応えていたが、「勉強の王道」としての“読書”を、真の意味で趣味だと言えるようになったのは、学生の頃(21歳)、ある人との出会いがきっかけだったといえる
 お金に余裕ができると、仲間たちとよく飲みに行った下宿先近くのスナックがあった。
そこで、たまたま隣り合わせになったサラリーマン風の社会人客と、“読書”談議になったことがあった。
 「若いときの“読書”は、そのまま血肉となり人格形成に役立つから、できるだけたくさん読んだ方がいいよ」とアドバイスをもらったで、先輩の場合はどうなのかと聞くと、「この歳になると、知識は増えるけど、もう自分の血肉にはならない。でも、“読書”をした分だけいろいろな価値観を知ることができるので、付き合っている相手の事を良く理解できるようにはなる」と・・・。
 “読書”は、自己成長のためだけではなく、相手をよく理解するためにも大切な行為だということを、その時に気づかされたと思っている。そして、その時以来、「趣味は、読書です!」と確信を持っていえるようになったと思う。
 それと同時に、“読書”に対する心構えが変わったように思う。
 まず、本の選び方が変わった。というよりは、選ぶジャンルの幅ができたようだ。
つまり、読書の目的が、③の趣味や娯楽というよりも、①と②の領域の本を選び、“読書”を勤しむようになったと思う。



                   ”考える言葉”シリーズ(23‐11)